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力 学
- Mechanics -

第一章 力学の基礎
1-3 ガリレイの相対性原理と慣性系の無限存在








 


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   1-3 ガリレイの相対性原理と慣性系の無限存在



 運動の第1原理(慣性の法則)の要請によれば、この宇宙には少なくとも1つの慣性系が存在している。そこで、その慣性系を S0 とし、それに対して一定の速度 V で運動する座標系 S1 を考えることにする。
この2つの座標系で観測される質量 m の質点の位置ベクトルをそれぞれ r0, r1とし、簡単のためこの2つの座標系は時刻 t = 0 において一致していたと想定すると、時刻 0 において以下の関係式が成立する。

     

いま、座標系 S1 が慣性系 S0 に対して等速度運動(速度 V )を開始したとすると、

     

なる関係式が成立する。
ここで、座標系によらず時間の流れは一定であるというニュートンの考えに従い、上式の両辺を時間微分すると、

     

を得る。さらに時間微分を施せば

    

となり、 S0S1における加速度ベクトルが等しいことが導出される。ゆえに、慣性系 S0 とそれに対して等速度で運動する座標系 S1 でのニュートンの運動方程式の形は同一であることが分かる。



 以上のような座標変換をガリレイ変換と呼ぶ。また、最終結果が示すような、

「物理学的自然法則は特定の観測者(座標系)に対してのみ成り立つのではなく、その観測者(座標系)に対し等速度で運動する観測者(座標系)に対しても、その法則の形を変化させない」

という主張をガリレイの相対性原理という。
この原理は、古典力学の領域において満たすべき重要な原理となっている。


 ところで、ガリレイの相対性原理は、宇宙に必ず存在するとされる慣性系に対して等速度運動する座標系もまた慣性系であると主張している。すなわち、慣性系が1つ存在するのであれば、慣性系は無数に存在することを示唆しているのである。


※注: 左のようなニュートンの時間に対する考え方は、日常スケールではほぼ正しが、速度が光速に近いようなレベルでは成り立たない事がわかっている。

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