ラージハドロンコライダー
- Large Hadron Collider (LHC) -
分野: 高エネルギー加速器物理学、素粒子物理学
種類: 加速器
■概要
Large Hadron Collider ( ラージハドロンコライダー、LHC)はスイス・フランス国境に建設されている世界最大の陽子ビーム加速器。 周長27kmのトンネルを利用しており、加速能力は実に
7 TeV (光速の 99.99 99 99%) にも達する。 2008年運転開始。
■目的
LHCでは数多くの実験が予定されているが、最も重要な使命は 「ヒッグス粒子(Higgs
boson)」 の発見である。 ヒッグス粒子は質量の根源となる素粒子であり、標準理論に予言される粒子の中で唯一未発見のままとなっている。
■技術
LHCは世界で初めて 「簡単に自己崩壊を招くレベル」 にまで到達した加速器と言われ、そのエネルギーはTNT火薬およそ100kg分に相当する。 万一何らかの不具合により陽子ビームが内壁に接触した場合、ビームは内壁を貫通しそのまま数十メートル掘り進むであろうと言われている。
そのような凄まじいエネルギーを制御することは技術的にも挑戦であり、世界各国の最先端技術が投じられている。
陽子ビームの衝突により発生する現象はATLAS、CMS、ALICE、LHCb などの巨大な検出器により検出され、得られた情報は世界各国のノードへ転送・分散処理される。
■経緯
LHCは計画当初は比較的マイナーな計画であったが、世界最大のモンスター加速器になるはずであった米国のSSC(Superconducting
Super Collider)計画が建設途中で中止になってしまったため、一躍全世界の期待を担うフラッグシップ加速器へと格上げされた。 最終的に建設には47億ドル、20年を要した。 現在では日本も含め、各国の実験プロジェクトがLHCで予定されている。
■その他
LHCは前進のLEP(Large Electron Positron Collider)で使用されていたトンネルを再利用している。
解説: 松井
<<参考文献>>
[1] Adrian Cho, Science 315, 1652
[2] Fabiola Gianotty, Physics Today September 2007/ 91
[3] LHC MACHINE OUTREACH
(http://lhc-machine-outreach.web.cern.ch/lhc-machine-outreach/)
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