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PC環境の構築法

MinGW









 
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   MinGW


 -目次-

  ・MinGWとは

  ・MinGWインストーラの入手

  ・MinGWのインストール

  ・正常にインストールできたかの確認

  ・手動でパスを通す場合




■ MinGWとは

 MinGWとは、フリーの開発環境で有名なGNUプロジェクトによる各種ツールが、Windows対応版へと移植されたものである。
 MinGWをインストールすると、C、C++、FORTRANを始めとする主要な言語のコンパイラをフリーで手軽に揃える事ができ、加えて通常使用に関する制限も殆ど無いなど、GNUならではの非常に便利な開発環境となっている。 もしかするとLinux上でgccやg77を用いた経験が有るかも知れないが、これらがそのままWindowsのコマンドプロンプト上で実行可能になるのである。

 各種言語コンパイラを一挙に揃える方法として、MinGW以外にもCygwinの導入なども考えられる。CygwinはUNIX風の環境をWindows上で丸ごと再現してしまうという、若干強引ではあるが非常に強力な環境である。しかし、その強引さの副作用としてファイルシステムが巨大になってしまい、コンパイラの利用程度の軽い目的では導入に気が引けてしまうのも事実である(また、どうもWindowsが不安定になってしまう場合もあるようだ)。加えて、Cygwinはその仮想OS的な環境をWindowsOS上で動作させる為、ある程度のPC性能が要求される。

 これに対し、MinGWはGNUによるUNIX交換開発環境の中で必要最小限のツールをとり揃えたものであり、Cygwinとは対極的な存在と言えるだろう。なお、MinGWの名称は“Minimalist GNU for Windiws(最小限のGNU)”の略である。UNIX(風)環境をまるごと揃えたいのか、それとも必要最小限のツールのみ導入したいのか、好みの分かれる所であろう。前者ならCygwinを、後者ならMinGWを選択すればよい。



 

■ MinGWのインストール - インストーラの入手

<※ダウンロード及びインストール作業を行う前に、こちらにある免責事項をよく読んで下さい。>


 MinGWのインストーラは配布元サイトであるhttp://www.mingw.org/で入手できる。同サイトの「Download」セクションへ進み、Contents項目にある「Installing MinGW」を選ぶか、直接ページをスクロールしてInstalling MinGWの項へ移動する。

 Installing MinGWの説明文中にDownload Pageというリンクがあるので、それを選択してMinGWのダウンロードページへ飛ぶ。現時点のダウンロードページはSourceForge.net(R)であった。SourceForge.net(R)は世界最大のオープンソースソフトウェア開発プロジェクトサイトである。

   
     
▲SourceForgr.net(R)のMinGWダウンロードページ

 現時点でダウンロード可能なファイルの一覧がずらっと掲載されているが、ここでは一番上にある「Automated MinGW Installer」を選択する。するとダウンロードページが表示されるから、「MinGW-*.*.*.exe(MinGW5.1.3.exeなど)」をダウンロードする。*.*.*の数字はバージョンを表しており、複数表示された場合は最新のものを選べば良いだろう。

 ダウンロードに関してはブラウザにブロックされる場合もあるので、InternetExplorerなら画面上の黄色い警告文をクリックして許可する。ここでダウンロードするファイルの保存先は別にどこでも良い。



古いバージョンのMinGWが欲しい場合は、「Mirror Sites」l項目のリンクから飛べるミラーサイトより入手できる。






























ダウンロードページには「あなた次第ではリリースノートを読んだほうがいいかもね」といった意の注意書きがあるが、探してみたところ最新のリリースノートは見つからなかった。
 必要であれば探し出して重要な事項(過去に古いバージョンを使っていた経験がある場合は、変更点、修復点、及び新しく追加された点など)に目を通しておくと良いだろう。


■ MinGWのインストール - インストール作業

 <※これ以降の全ての作業を行う前に、このページの手順に目を通してメモを取り、現在起動中のブラウザを含む全てのソフトウェアを必ず終了させること。ブラウザでこのページを見ながら作業することはセキュリティ的にも危険が伴う。>

 まず、上でダウンロードした MinGW-*.*.*(.exe) のアイコンをクリックして起動させる。
   

 このプログラムはあくまでインストーラであり、実際のMinGWの内容はこの時点ではダウンロードされていない。このインストーラは使いたいGNUツールの選択とダウンロード、及びインストール作業をサポートしてくれる。

 インストーラを起動させると、最初に「Download and install(ダウンロードとインストールを一挙に行う)なのか「Download only(ダウンロードのみ行う)なのかを聞いてくる。ここでの例では「Download and install」を選択する。
 もしインターネットに接続可能な状態でインストール作業を行うのが不安であれば、Download only を選んでダウンロードしたファイルを解凍し、手動でインストールすればよい。(インストーラには「再度起動するとインストールのみが可能です」と書いてあるが、私の場合は何故か出来なかった。)
 続いてバージョンを選択する画面へ進む。

 

上がバージョン選択画面。これはそのまま「Current」でよい。Nextを押し、同意事項の画面へ。










※ 各項目の意味は「Previous」が以前の古いバージョン、「Current」が現行のバージョン、「Candidate」が次期公開予定の最新バージョンである。しかしCandidateは正式公開版では無く、β版よりやや進んだ最終試験版といった扱いなので、バグ等が残っている場合がある。
 

 MinGWはその性質上長く用いることになるであろう重要な環境であるから、同意事項はよく読んでおこう。全て英文ではあるが、一般的なソフトウェアに比べるとかなり短めで親切なものであるから、ソフトを開発してくれた方々への礼儀だと思って頑張って読もう。

 内容が同意できるものだと判断したら、「I Agree」を押して次へ。同意できなければ当然ここで終了。

 

 次はインストール内容の選択画面である。容量が気にならなければ別に「Full」でインストールしてもよいが、一般的な物理学生の用途としては「MinGW base tools」(C言語開発環境), 「g++ compiler」(C++コンパイラ), 「g77 compiler」(FORTRAN77コンパイラ)の3つさえ選択しておけば十分であると思われる。

 

続いてインストール先の設定。特に避けたい理由が無ければ、そのまま c:\MinGW でよい。

 

 最後に、Windowsの「スタート」メニュー中のショートカットを追加する場所を選択する。これも基本的にそのままにしておけば、「スタート」メニューに「MinGW」が追加される。特定の場所に置きたい場合は一覧から選択する。終われば「Install」を押していよいよインストール開始。

 

 ファイルのダウンロード及びインストールが開始される。MinGW自体が軽量なおかげか、思ったほど時間はかからなかった。完了したらNext→Finishを押してインストール完了。特に再起動は指示されなかったが、念のために一旦再起動しておくと良いだろう。


■ 正常にインストールできたかの確認

 この手の環境にはパス設定は付き物なのだが、どうも今回は不要らしい。Windowsの「スタート」メニューから
 すべてのプログラム>アクセサリ>コマンドプロンプト
を選択し、コマンドプロンプトを起動させる。


上のように、「gcc」「g77」「g++」と入力する。なお、それぞれの入力完了に際してはEnter(リターン)キーを押す。上の画像のように、「gcc: no input files」などの警告文が返ってきたらインストールは成功している。なぜなら、これらの警告文はインストールされた言語コンパイラ自身が返しているからである。
 なお、gcc、g77、g++はそれぞれC、FORTRAN77、C++のコンパイラの名前である。他の言語コンパイラもインストールした場合は同時に試しておくとよい。

 さて、続いて「hoge」と打ち込んでEnterキーを入力してみよう。上のように「'hoge'は内部コマンドまたは〜認識されていません」という警告文が表示されるであろう。これはコマンドプロンプト自身が出力している警告文であり、もし「gcc」、「g77」、「g++」を入力した時にこの文が返ってきたらインストールが失敗しているか、パスが正しく通っていない。







 コマンドプロンプトはプログラミングを行う際に常用するので、起動前に右クリック→「スタートメニューにアイコンを追加」しておくと良いだろう。こうすれば「スタート」を押してすぐのウインドウにショートカットが追加される。

 この場合は一度

   c:\MinGW\bin\gcc
  (c:\MinGWの部位はインストールした場所)

と入力してみよう。「gcc: no imput files」が返って来ればインストールは成功しているので、手動でc:\MinGW\binへパスを通せば良い。
 これでもなお「'gcc'は内部コマンドまたは〜認識されていません」という警告が表示されるようであれば、インストールが失敗しているか、何らかの要因でパスが通らないフォルダにインストールされているので、インストール先を変えて再度インストールをやり直す必要がある。


■ 手動でパスを通す場合


 さて、上で試した結果不幸にもパスが通っていなかった方々は、パスを手動で通してやらなければならない。この作業は単純ではあるものの、誤った作業を行うと最悪OSが起動しなくなる事もある若干危険な作業であるから、ミスをしないよう十分に注意して自己責任で行うこと。

 そもそも、パスとはなんだろうか。パス通しの概念についてよく理解しておけば、今回のMinGWに限らず別の機会でも自力でパスを通すことが出来るようになる。従ってまずパスについて説明する。
 パスと言うのは、プログラムやファイルの格納されている場所の住所にあたるものである。MinGWのプログラムは、Cドライブ(C:\)の中のMinGWというフォルダにインストールされ、各種コンパイラはこのMinGWフォルダの中のさらにbinというフォルダに格納されている。要は、コンパイラは
  Cドライブ→MinGWフォルダ→bin
の中にあるというわけだ。この「コンパイラの住所」をパスの表記法で記述するには、フォルダを“\”で区切って
  C:\MinGW\bin
と書けばよい。

 ここを読まれている方々は、上の例で
   c:\MinGW\bin\gcc
と打ち込んだ場合はちゃんとコンパイラが起動したはずだが、これはコンパイラのある住所をコンピュータに直接伝えて、「この住所の中にあるgccというコンパイラを呼び出せ」という丁寧な命令だったからである。
 ところが、このように長い住所を毎度打ち込むのは非常に面倒くさいから、ただgccと打っただけでコンパイラが起動するようにしたい。そこで、コンパイラのある住所(=パス)をコンピュータにあらかじめ登録(=通す)しておき、gccと打った場合はそこの住所が参照されるようにしておく ― これが「パスを通す」という作業である。

 パスが通っていないのにイキナリgccとだけ打ち込まれても、コンピュータの身になってみれば、膨大な数のフォルダ・ファイル達の中から一々gccを探してなどいられない。だから、コマンドプロンプトは先のエラーメッセージ「'gcc'は内部コマンドまたは〜認識されていません」を返してきたのである。要するにこのエラーメッセージは、「そんなどこに在るかも分らないプログラムのコマンドはあらかじめ登録しておいて頂かないと、一々探してられませんよ」といった意味なのだ。

 パスを通す意味を大体は理解して頂けただろうか?

 それでは、具体的にMinGWへのパスを通してみよう。それにはまず、「マイコンピュータ」を開き、左上の方にある「システム情報を表示する」を選択する。

  

 万一上のように表示されていない場合は、若干手数が増えるが、「スタート」を押した際に表示されるウィンドウから「コントロールパネル」を選び、「パフォーマンスとメンテナンス」→「システム」でも開ける。

すると下のようなウィンドウが出現するから、「詳細設定」タブを選び、さらに下段の方にある「環境変数」を選択する。

   

 続いて、パスの有効権限を選ぶ。コンピュータの全ユーザーの中で、あなただけがMinGWを使うならば「Ownerのユーザー環境変数」の欄の中から、/ 反対に全てのユーザーがMinGWを使うなら「システム環境変数」の欄の中から、「PATH」もしくは「Path」という名前の項目を選択し、「編集」ボタンを押す。もし存在しなければ「新規」で作っておこう。

  

 すると下のような入力ウインドウが現れるから、ここにMinGWツールのパスである
  c:\MinGW\bin
を入力し、セミコロン( ; )を終端に打つ。なお、入力前の最後尾にあったパスにセミコロン( ; )が打たれていなければ、必ず打っておこう。OSはこのセミコロンでパス同士の区切りを認識しているので、打ち忘れると両者のパスが共に使用不可能になる。
 加えて、絶対に他のパスを消さないこと! 重要なパスを誤って消去してしまうとシステムが不安定になるばかりか、最悪の場合Windowsが起動しなくなってしまう場合もある。

  

 正しく打ち込めており、ここで入力したもの以外の一切のパスを改変していない事を、何度も注意して確認しよう。確証が持てたら、OKを押して閉じ、親ウインドウも同様に閉じる。
 コンピュータを再起動し、先に示した「 ■ 正常にインストールできたかの確認 」を再度実行する。正しくパスが通っていることを確認できたら、これで全ての作業は終了である。





解説:松井



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